お盆の準備
「盆と正月」という言葉があるように、かつてお盆といえば一カ月にもわたる一大イベントでもありました。
一般的に「迎え盆」が行われるのは13日頃。その前の準備として盆月に入ったら「盆棚」「精霊棚」といわれる棚を準備し、盆提灯を組み立てて飾ります。
「盆棚」の設置場所は一般的には仏壇の前あたり。まこも(イネ科の水草)で編んだものを敷き、その上に仏具と位牌と季節の果物などを置きます。
ほかに盆提灯に見立てたほおずきや、ミソハギの花、ナスやキュウリをさいの目に刻んで生米を混ぜたものに清水を満たした「水の子」といった器など、お盆ならではのお供え物をする地域が多いようです。盆棚の四隅に葉のついた青竹をたてて縄をはり、そこに昆布やそうめんを吊るす風習もよく見られます。
最近は盆棚用のセットがスーパーでも市販されていますので、適当な台にセット内容のものを並べるだけで簡単に盆棚の支度ができます。ただし、お盆は地域による違いが大きいですから、初めてその土地でお盆を迎える場合は、地元の仏具店でお盆グッズを購入し、ご先祖の迎え方や盆棚の飾り方など説明を受けておくと良いでしょう。