春分・秋分とお彼岸の関係
「彼岸」は仏教用語ですが、長い年月の間に日本の民間信仰と混ざって日本独自の意味を持った行事となっています。
春分・秋分がお彼岸の中日といわれる理由はいくつかあります。
西方浄土
お彼岸には太陽が真西に沈みます。西は「西方浄土」といわれ、浄土信仰では仏様がいる世界。その方向に念仏すれば必ず往生できると信じられています。
中道
仏教では「中道」を重んじています。「苦」「楽」や「有」「無」にとらわれず、偏りのない立場を「中道」といいますが、昼と夜の長さが同じである春分・秋分は「中道」の象徴とされているのです。
季節のシンボル
「暑さ寒さも彼岸まで」というように、日本のお彼岸は季節を肌で感じることができる時期。その昔、農耕生活をしていた頃は、太陽を崇拝していましたから、気候がいいお彼岸を季節のシンボルとして五穀豊穣を願っていたに違いありません。